ご無沙汰しています2
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小学四年生の時、リウマチ熱という老人みたいな病気で長期入院したとき、長崎の祖父がわざわざ見舞いに来てくれた。祖父は古式泳法の伝承者で、天皇の前で模範演技をしたことが自慢だった。その時、一緒に来ていた祖母に内緒で、これはお守りだから、誰にも見せてはいけないといって河童沼で河童からもらったのだという水晶玉をくれた。祖父はもう随分前に亡くなってしまったが、あのときの目玉を見開いて僕を見つめる、人を食ったような顔は今でも心に焼き付いていて、時々夢に現れる。水晶玉は今でも僕の机の引き出しにしまってある。あれいらい僕は丈夫になって、病気一つしない。
古式泳法水虎の舞を受け継ぎし祖父が遺せし辺野古水晶
■註■短歌○コシキエイホウ スイコノマイヲ ウケツギシ ソフガノコセシ ヘノコスイショウ
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一歩も踏み出せぬまま、風が流れ、川が流れ、一生が流れ、ぼくらのつまらない演歌が、波音や車の音に混じって聞こえてくる。このままなるようになるさと、誰かの代わりに、また明日を夢見るような歌の続きを書き続ける君へ。
夕焼け空道はいずこに続くらんチョコレート、グリコそのまま帰る
■註■短歌○ユウヤケゾラ ミチハイズコニ ツヅクラン チョコレート、グリコ ソノママカエル
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秩父困民党研究家のK氏に変節をなじられ喧嘩別れしてからもう十年近くたつ。先日、突然電話がかかってきて、今度飲まないかということだったが、今更あって話すことなどないし、某企業の管理職におさまって、肥大化した(電話で彼自身がそう言った)K氏の言い訳を聞くほど暇ではなかったので、丁重にお断りをした。
叛旗翻ることなく弦切れし弓形の月残れる朝
■註■短歌○ハンキヒルガエルコトナク ツルキレシユミガタノツキノコレルアシタ
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