歌物語164
正午を告げる放送が流れる。雨もよいの空。そういえば『棒』という小説があったっけなどと思いながら、デパートの屋上から眼下を見下ろす。
何をなすべきかも分別できぬままここまで流れてきた。飲み干した発泡酒の缶握りつぶし、今日の晩飯のことを考える。
自由時間残り少なくなりたると屋上遊園ペガサス翔よ
■註■
短歌○ジユウジカン ノコリスクナクナリタルト オクジョウテイエン ペガサスカケヨ
・『棒』=安部公房作
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正午を告げる放送が流れる。雨もよいの空。そういえば『棒』という小説があったっけなどと思いながら、デパートの屋上から眼下を見下ろす。
何をなすべきかも分別できぬままここまで流れてきた。飲み干した発泡酒の缶握りつぶし、今日の晩飯のことを考える。
自由時間残り少なくなりたると屋上遊園ペガサス翔よ
■註■
短歌○ジユウジカン ノコリスクナクナリタルト オクジョウテイエン ペガサスカケヨ
・『棒』=安部公房作
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夕暮れ、貧しい食事を済ませて、僕らはエルドラドの夢を見る。先に行った兄からまだ知らせは来ない。
仙人掌の赤き蕾を頬張れる少年は見たり黄金の街
■註■短歌○サボテンノ アカキツボミヲ ホオバレル ショウネンハミタリ オウゴンノマチ
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家の前にコミュニティーバスの停留所ができた。駅を起点に、一時間2本の割合で路線バスが通らない地域を循環する。そういうバスなので利用者はもっぱらお年寄りが多い。せっかくだから、先日初めて乗ってみた。数十年住んでいる町とは思えない風景に少しとまどいながら、さてこれからどうするかと考えた。たった10分だったが。
ということで、2年3ヶ月ぶりに密かに再開します。
戯歌一首
宿酔のいまだ癒えざるわれゆえに桜よもっとひたぶるに咲け
■註■短歌○シュクスイノ イマダイエザル ワレユエニ サクラヨモット ヒタブルニサケ
本歌:二日酔いの無念極まるぼくのためもっと電車よ まじめに走れ(福島泰樹・バリケード・一九六六年二月)
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