歌物語178
自殺したAV女優のDVDをパソコンで見た。彼女が最後に微笑して終わるラストシーンのクローズアップされた瞳の奥の銀河を渡る夜行列車にオレも乗って、缶ビール片手にかっぱえびせんをかじっていた。次の停車駅を訪ねても車掌は愛想笑いするだけで何も教えてはくれない。ボックス席に一緒に座っていたはずの吉田も丸山もどこかに行ってしまった。オレは大きなくしゃみをして、宇宙にも花粉症があるのかと納得しながら、髭を二日間剃ってないことを気にしている。
無人駅穴山を過ぎうたた寝の最終列車は星に近づく
■註■短歌○ムジンエキ アナヤマヲスギ ウタタネノ サイシュウレッシャハ ホシニチカヅク
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