歌物語181
小学四年生の時、リウマチ熱という老人みたいな病気で長期入院したとき、長崎の祖父がわざわざ見舞いに来てくれた。祖父は古式泳法の伝承者で、天皇の前で模範演技をしたことが自慢だった。その時、一緒に来ていた祖母に内緒で、これはお守りだから、誰にも見せてはいけないといって河童沼で河童からもらったのだという水晶玉をくれた。祖父はもう随分前に亡くなってしまったが、あのときの目玉を見開いて僕を見つめる、人を食ったような顔は今でも心に焼き付いていて、時々夢に現れる。水晶玉は今でも僕の机の引き出しにしまってある。あれいらい僕は丈夫になって、病気一つしない。
古式泳法水虎の舞を受け継ぎし祖父が遺せし辺野古水晶
■註■短歌○コシキエイホウ スイコノマイヲ ウケツギシ ソフガノコセシ ヘノコスイショウ
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